JF便り<日本語教育編・19号> 年2回実施をスタート! 2009年度第1回日本語能力試験 実施報告

日本語試験センター



2009年7月5日 日曜日、平成21年(2009年)度第1回日本語能力試験が行なわれました。日本語能力試験は日本語を母語としない人たちの日本語能力を測定し、認定するための試験で、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、海外各地で現地機関と協力して試験を実施しています(日本国内での実施は(財)日本国際教育支援協会、台湾での実施は(財)交流協会が担当しています)。

1984年の初回以来、今回で26回目の実施となるこの試験は、これまで毎年12月に年1回実施してきましたが、国内外からの強い要請に応え、本年度より年2回実施することになりました。本年度第1回試験は、中国、韓国、台湾の3つの国・地域と日本国内で1級及び2級に限定して行ない、中国の南寧(広西チワン族自治区)、 濰坊(いぼう)(山東省)、揚州(江蘇省)、昆明(雲南省)、海口(海南省)が新たな実施地に加わりました。

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試験開始を待つ受験生たち(上海・東華大学にて)

初めての年2回化、そして初めての7月実施ということで、どの程度の応募が集まるか非常に注目が集まりましたが、国内外で約29万人の応募があり、最終的に受験者は約25万人に達しました。応募者数が最も多かったのは中国で、今回の総応募者数の半数を占めています。これまで1年に1回しか受験のチャンスがなかった試験ですが、年2回実施により、ますます多くの方々が利用してくださっている状況を私たちは非常にうれしく思っています。

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平成21年(2009年)度第1回日本語能力試験
国別応募者数・受験者数

また、これだけ多くの方々が受験する試験を円滑に行なうためには、海外各地の現地機関の協力なしには実施できません。試験当日の実施だけではなく、試験の広報、応募受付、会場手配、試験監督員への説明会実施といった実施準備、そして試験後の処理までの一連の業務で、多くの方々のご協力を得て、試験は実施されています。

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試験監督員・補助員への説明会の様子(香港・皇仁書院にて)

第1回試験は、実施地・実施級を限定して行ないましたが、今年度第2回の試験は、12月6日 日曜日 に海外55の国・地域と日本国内で1級から4級まで実施します。

最後に、日本語能力試験は、今年2009年と2010年に大きな転換点を迎えています。今回ご報告した日本語能力試験の年2回化に加え、2010年7月からは現在の日本語能力試験を改定し、新しい「日本語能力試験」がスタートする予定です。2010年開始の新しい「日本語能力試験」の改定内容や問題例は、日本語能力試験公式サイトに掲載していますので、ぜひご覧ください。


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